メダリスト
年末に読んだスポコン漫画
夢破れた青年・司と、見放された少女・いのり。
でも2人には、誰より強いリンクへの執念があった。
氷の上で出会った2人がタッグを組んで、フィギュアスケートで世界を目指す!
フィギュアスケートを題材としたスポコン
スポーツ観戦は好きだけど、正直フィギュアスケートは好きじゃないから敬遠してたものの、友人に勧められて読んだ
そしたらまあ面白いこと
そもそもスポコンみたいないわゆる"熱いお話"が個人的に好きというのはあるけど、フィギュアスケートという題材がここまで面白くなるとは思ってもなかった。
フィギュアスケートがスポコン漫画として面白い要因を考えてみた。
①ステップアップの段階が明確
〇〇回転のジャンプが飛べるようになった!とか上達の段階が明確で分かりやすい。
野球で〇〇kmの球が投げられるようになったも正直あんまピンとこないし、ましてやサッカーで〇〇mの距離からすごいシュート打てるようになったとかマジで上達の段階が分からない。
そこを明確にできて、主人公がうまくなっていってるのを読者が実感しやすいのは大きいと感じた。
②プレイヤーとコーチの距離が近い
個人種目だし、何より選手としての適齢期がほかのスポーツと比べてかなり低いからコーチと二人三脚でうまくなるという描写がしやすい。
そのことが"熱いお話"を展開しやすくしてるような気がする。
野球やサッカーも監督のおかげで~みたいな展開は描けるけど、やっぱり一対多だし、何より監督のおかげで剛速球投げられるようになるわけでもすごいシュートが打てるようになるわけでもない。
その点、特にこの漫画は「コーチのおかげで〇〇回転のジャンプが飛べた!」みたいな描写がうまくてすんなり読者に入ってくる。
③動きやスピード感の表現のしやすさ
もちろんこれはこの作者の妙だな~っていう点はある。
ただ野球でスピード感表現できるものってせいぜい球とスイングと守備ぐらいなもんだし、サッカーは競技としてのスピード感を表現しようとするとピッチを広く描くしかない。
その点、この競技は個人が速く滑り、高くかつきれいにジャンプやらスピンやらステップやらを決めるというのを描ける。
繰り返しになるけど、競技としての特性だけじゃなくてやっぱ作者がうまいな~と思う点でもある。
とこんなところだろうか。
とにもかくにもあんま好きじゃないスポーツを題材にした漫画がこんなに面白いんだと驚くばかりで長文を書いてしまった。
スポコン漫画が好きな人には強くオススメをしたい作品でございます。